物語のあらすじ

映画の一場面 九州の温泉地で有名な嬉野(うれしの)の山間部にあるお茶農家を継ぐ「副島 恵」は、笑顔が印象的な誰からも好かれる女性。低迷する中山間地域での農業を少しでも活性化しようと必死で頑張っている。

足が悪い兄の「虎蔵」は昼間から酒に溺れ、耕作放棄地に頭を抱える同じ集落の「新井恵美」は注目を集めるに対して密かに嫉妬心を抱いている。

映画の一場面 春の訪れが近づいたある日、東京で事業に失敗し移住を決意してやって来た「御手洗」と出会う。
御手洗は、磁石のように人を惹きつけるの人間性や美しい自然に囲まれた中山間地域に魅力を感じ、自分自身の再起とこの地域の再生というイメージが重なり、立て直しを図ることを決意する。

映画の一場面 春になり、福岡に住む親友の「マリ」と久しぶりに再会したは、交際中の男性を紹介され、その幸せな姿を自分のことのように喜ぶ。

初夏、一年で最も重要な茶摘みの時期を迎え、無事収穫ができたのも束の間、梅雨時には水害に見舞われてしまう。一人息子の「大吾」は、頑張る母を支えようと、副島園を継ぐ意思を伝えるがは反対する。

秋も近づいた頃、恵美が事故に遭い入院。慌てて見舞いに駆けつけただが、そこにはなぜかマリがいた。

映画の一場面 恵美の一人娘「雫」と交際中の大吾は悩んだ末、婿養子に行く決意をに打ち明ける。さらに自分がこの地域の農業を担っていく覚悟であることも。はその言葉を聞いて自分が思う以上に大吾が成長してくれていた事に喜びの涙を流す。

自作のお茶菓子が受賞し、恵美とも和解でき、は生まれ育った大好きなこの土地で、大好きな人たちと支え合いながら、夢に向かって歩き出す決意を新たにする…。

登場人物

副島 恵(北島久美子)
副島 恵(北島久美子)

夫に先立たれ、お酒に溺れる兄の代わりに副島園を切り盛りしている。明るく元気で笑顔が印象的な誰からも好かれるタイプ。

新井恵美(福田美恵)
新井恵美(福田美恵)

責任感が強く広大な農地を一人で管理しているが、周囲から注目を集める恵に嫉妬し、大吾を婿に欲しいと考えている。

御手洗 一(貞島靖彦)
御手洗 一(貞島靖彦)

事業に失敗し、移住を決意して東京から来た中年男。自然が織りなす美しい風景とひたむきな恵の姿に魅了され、この土地で再起を誓う。

菊池マリ(北村舞麗華)
菊池マリ(北村舞麗華)

恵の昔からの親友。福岡で保育士をしている。ある日、恵を呼び出し、結婚を約束した彼氏を紹介するのだが…

副島大吾(古賀健太郎)
副島大吾(古賀健太郎)

恵の一人息子。職を転々としていたが、雫との結婚や身の振り方で悩んでいる。

新井 雫(石丸沙弥香)
新井 雫(石丸沙弥香)

恵美の一人娘。腰の悪い母を気遣い、大吾との結婚に踏み切れないでいる。

副島虎蔵(坂本秀幸)
副島虎蔵(坂本秀幸)

恵の兄。過去の事故で足を悪くし、酒浸りの毎日。妹を犠牲にしたと悔いている。

蓮池智子(加藤恵理)
蓮池智子(加藤恵理)

地元の団体職員。恵や恵美の集落を担当している。

菅野賢人(辻 正博)
菅野賢人(辻 正博)

マリの交際相手。見た目は優しそうだが口が上手く、度々マリにお金を要求している。

会澤洋子(原田由美)
会澤洋子(原田由美)

東京の会社社長。昔父親に連れられて副島園を訪れたことがある。

会澤咲子(田中可純)
会澤咲子(田中可純)

会澤洋子の娘で秘書。

舞台の嬉野とは

佐賀県嬉野市上空

佐賀県の西部、長崎県との境界に位置する嬉野市は、古くから温泉地として親しまれており、トロッとした泉質は日本三大美肌の湯としても有名です。飛鳥時代の記録である肥前国風土記には万人の病を治す名湯として既に嬉野という地名が挙げられています。 また、江戸時代には長崎街道の宿場町として栄え、出島からドイツ人医学者のシーボルトも度々訪れていたそうです。

温泉とともに嬉野を代表する産業がお茶の生産です。九州全体でお茶は栽培されていますが、中でも嬉野は室町時代に平戸に渡って来た明の陶工から技術を伝授され広まった「釜炒り茶(玉緑茶)」 発祥の地です。

副島園
映画のロケ地としてご協力いただいた副島園さんは、特に無農薬・減農薬にこだわってお茶を栽培しており、元サッカー選手で今は実業家として世界を飛び回っている中田英寿さんがわざわざ訪ねて来るほど注目されているお茶農家さんです。→副島園HP

嬉野茶時 そして、映画の中にも登場しますが、嬉野が誇る「お茶」「肥前吉田焼」「温泉(宿)」の3つの伝統文化を通して、時代のニーズに合わせた新しい形をトータルに考えるプロジェクトが打ち出した特別なおもてなし企画が「嬉野茶時」です。

一方で、お茶農家を廃業するケースもあり、特に山の上の方では耕作放棄地が増えているという現実があります。

納戸料の百年桜 肥前吉田焼き「吉田皿屋ひかりぼし」

テーマソング

たからもの この歌はもともと2017年に嬉野の山奥にある春日地区の分校Cafe haruhiを舞台に子どもたち主体の映画制作プロジェクト「子ども映画プロジェクトin嬉野」の主題歌として、シンガーソングライターの重松正輝氏が書き下ろした曲。

野田監督が以前、重松氏からもらっていたCDを何気なく聴いたところ、鳥肌が立つほど今回の映画にもぴったりはまったのだそうです。

映画でも春日地区でロケを行っていて、分校Cafe haruhiは季節ごとの風景を撮影したドローンの空撮シーンに何度も登場しています。
→分校Cafe haruhi

どこまでも続く青空 この街を物語る緑
君の目にはどう映るの 少しだけ話をしよう

消えてゆく藁ぶき屋根 増えてゆくコンクリートの線路
君の目にはどう映るの 少しだけ話をしよう

ちょっと難しいかも でもきっと大丈夫
今は分からなくても分かる日が来る

変わり続けてゆくために変えられないことがある
変わらずにいるために変えるべきことがある

今日できるようになったこと 昨日は知らなかった言葉
君の目にはどう映るの 少しだけ話をしよう

消えてゆく不安と涙 増えてゆく大切な友だち
君の目にはどう映るの 少しだけ話をしよう

教科書には書いてない 先生もよく知らない
だけど大切なことがたくさんある

君のパパやママたちに そのまたずっと昔から
繋がれてきた日々が君の今日に続いている

どこまでも続く毎日
次は君が繋ぐ番だ 重松正暉

重松正輝(しげまつ まさき)プロフィール

1986年7月21日生まれ。佐賀県鹿島市出身。
何気ない日常の中に埋もれた"あたりまえ"を歌うシンガーソングライター。
彼の歌はどうしても忘れてしまいそうになる、その"大切さ"に気付かせてくれる。
現在、佐賀に拠点を置きつつ全国各地で精力的にライブ活動中。
→重松正輝オフィシャルHP

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